タイムオイルの用途とは?

オイルの蒸留

現在流通しているタイムオイルの大半はフランス・ニーム周辺で生産されています。蒸留は植物が開花する5月から6月、そして秋に行われます。葉と花は乾燥した日に収穫し、すぐに蒸留所へ運ぶのが理想的です。主成分はフェノール系のチモールとカルバクロールで、いずれも医療的価値が高いとされています。タイムオイルは「レッド」(粗製)と「ホワイト」(再蒸留で精製された無色)という2つの商業グレードがあります。

芳香用途

タイムオイルはスパイシーで心地よい香りが特徴です。古くは死体の防腐や、16世紀以降はマウスウォッシュやデオドラントとして利用されました。古代ギリシャ人は神殿で incense(香)として燃やしていました。高級香水には向きませんが、石鹸に香料として加えることは一般的です。

呼吸器・消化器への効果

チモールを油に溶かしたスプレーは鼻づまりの緩和に有効とされています。タイムオイルの蒸気は気管支炎、喉頭炎、百日咳の患者に対して去痰作用を示します。実験では、猫にタイムオイルを注射すると呼吸容量が増加し、血圧が低下したと報告されています。消化管では抗痙攣作用や膨満感の軽減が確認され、成人が高用量カプセルを服用すると鉱山虫(回虫)などの寄生虫駆除効果が見られました。

抗菌・抗炎症作用

タイムオイルは細菌汚染の防止・除去に優れ、Staphylococcus、E. coli、Shigella などの食中毒菌に対して有効です。ある研究では、シゲラで汚染されたレタスを1%のタイムエッセンシャルオイルで洗浄すると、細菌数が検出限界まで減少しました。また、カルバクロールは炎症を促進するCOX-2酵素の抑制に効果があり、6種のエッセンシャルオイルを比較した日本の研究では、タイムオイルがCOX-2レベルを約75%低下させ、最も高い抗炎症効果を示しました。

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