歴史
ハーブ療法はかつて主流の医療であり、現在は代替医療として位置づけられています。古代から植物の薬効が利用されており、記録は5000年以上前にさかのぼります。シュメール人は咳止めにタイムを使用し、エジプト人はクミンやタマネギ、ニンニクなどで様々な症状に対処しました。ギリシャ・ローマ時代もハーブは医療の重要な要素でした。
哲学
すべての植物は多数の化学成分を持ち、その多くは医薬品の原料となっています。製薬会社は単一成分を抽出・合成して薬剤化しますが、自然の植物は数百種もの化合物が相互作用しながら効果を発揮します。研究によれば、1本の植物に170種以上の化学物質が含まれることもあり、合成薬では再現できない複合的な働きが期待されています。
投与方法
ハーブの抽出・調製方法は効果に大きく影響します。水、アルコール、油などの溶媒で成分を抽出し、チンキ、エリキシル、ハーブティー(ティーサン)、デコクション、エキス、シロップ、酢などに加工します。外用としてはクリーム、ローション、軟膏、湿布、パウチなどが用いられます。
代表的なハーブ療法
緑茶は強力な抗酸化作用でがん予防やエネルギー向上に寄与します。タンポポは全身の抗酸化作用と利尿作用があり、根はお茶に、葉はサラダに利用できます。アーティチョークは肝臓浄化と胆汁分泌促進に効果的です。オレガノは抗菌作用があり、耐性菌にも有効とされています。ペパーミントは消化不良や膨満感を和らげ、乾燥肌やかゆみの外用にも適しています。エキナセアは風邪の症状軽減、ショウガは吐き気・胃の不調、カモミールやバレリアンは不安や不眠の緩和に利用されます。
リスク
ハーブは基本的に安全ですが、品質管理が不十分な製品や誤った使用法により副作用が生じることがあります。例として、月経障害の改善を目的としたブラックコホシュは流産リスクが指摘されています。また、ジンジャーや高麗人参、野生キノコなどの需要が高まることで、過剰採取により絶滅危惧種となる問題もあります。
