子供のための高圧酸素治療(HBOT)
仕組みと効果
酸素は生命に不可欠です。大気中の酸素濃度は約21%ですが、マスクや鼻カニューレで供給される酸素は理論上100%です。高圧酸素室(HBOT)では、100%酸素を加圧して供給するため、血流中の酸素量が通常の2〜3倍に増加します。この高濃度酸素が血液を通じて細胞に届き、組織の修復や回復を促進します。脳機能障害に対するHBOTは、他のリハビリ(理学療法、作業療法、言語療法など)と併用されることが多く、症例によってはHBOTが主要な治療となります。
治療の様子
患者は魚の水槽のような透明なチャンバーに横たわり、テレビ視聴や音楽鑑賞、睡眠などをしながら治療を受けます。1回のセッションは約2時間で、症状に応じて週に数回、場合によっては週5回の頻度で行われます。治療中は耳に圧力を感じることがあり、飲み込みやガムを噛むことで緩和できます。治療後に軽いめまいや耳の軽い鳴りが続くことがありますが、通常は数日で自然に消失します。稀に視覚変化が報告されていますが、これも治療中止後数週間で回復します。
留意すべき点
HBOT中は血液中の酸素運搬を妨げる要因を避ける必要があります。カフェインやタバコ製品は使用しないこと、また服用中の薬剤が酸素供給に影響するかどうかは担当医と相談してください。髪は油分のある製品を使用せず、チャンバー内ではバッテリー式のおもちゃや電子機器は静電気の危険があるため持ち込めません。
