患者が抱える解離性健忘とは何か
解離性健忘の概要
解離性健忘(別名:解離性前向性健忘、外傷後健忘)は、外傷的・ストレスが強い出来事の後、重要な個人情報を思い出せなくなる状態です。通常、1か月以上続く期間にわたり、名前や自己認識の喪失から、人生の特定の期間全体が抜け落ちるまで、様々な形で現れます。また、交通事故や性的暴行など、特定の出来事の詳細が記憶から欠落することもあります。
解離性健忘は、解離性同一性障害(DID)患者において、過酷な心理的外傷から自らを守る防御機構として働くことが多いです。トラウマ体験を一時的に「忘却」またはブロックすることで、日常生活での機能維持や対処が可能になります。しかし、これにより記憶やアイデンティティ、対人関係に支障が生じやすく、重要な個人情報が思い出せなかったり、時間の抜け落ち(『欠落時間』)を経験したりすることがあります。
