化学療法の手順と概要
仕組み
化学療法薬は細胞の増殖過程に介入し、細胞分裂の5段階のうちのいずれかを阻害します。その結果、がん細胞の増殖が抑制または停止しますが、同時に頻繁に再生する正常細胞も影響を受け、副作用の原因となります。
投与方法
投与は腫瘍の部位、がんの種類、腫瘍の大きさ、患者の年齢や健康状態に応じて選択されます。最も一般的なのは静脈内投与(IV)で、血流を通じて全身に薬剤が行き渡ります。経口投与(錠剤)や外用薬(クリーム)もあります。腫瘍直接注射や中枢神経系、膀胱、腹腔への注入も行われます。
用量設定
用量は効果と副作用のバランスを考慮して決定します。高用量はがん細胞の殺傷力が強い一方で、肝臓や心臓へのダメージ、長期回復期間による再増殖リスクが高まります。低用量は頻回・長期投与が可能ですが、がん細胞の除去効果は限定的です。個々の症例や既往歴を基に最適な用量を選択します。
投与タイミング
化学療法は単独で行う場合もあれば、手術や放射線と併用されます。手術後に行う「補助化学療法(アジュバント)」は残存がん細胞の除去を目的とし、手術前に行う「新補助化学療法(ネオアジュバント)」は腫瘍を縮小させ手術適応を高めます。
安全手順
化学療法薬は取り扱うすべての人に有害です。皮膚や粘膜への接触はDNA損傷や刺激、がんリスク増加、胎児への影響を招く恐れがあります。薬剤を扱う際は手袋、ガウン、ゴーグルを着用し、患者の排泄物や廃棄物でも同様の防護が必要です。
