中皮腫(メソテリオーマ)の診断とステージング
中皮腫の種類
中皮腫は、体内のほぼすべての臓器を覆う中皮膜に発生するがんです。発生部位により呼び名が異なります。肺を覆う胸膜にできるものは胸膜中皮腫、腹腔を覆う腹膜は腹膜中皮腫、心臓を覆う心膜は心膜中皮腫、精巣を覆う陰嚢膜は陰嚢膜中皮腫、子宮の漿膜は子宮漿膜中皮腫と呼ばれます。
アスベスト曝露
中皮腫の疑いが出た場合、まずは身体検査でしこりや異常を確認し、MRIやCTなどの画像検査で異常を探します。診断において最も重要なのは、患者の職歴や生活歴を調べ、アスベストへの曝露歴を確認することです。中皮腫は曝露から30〜50年後に発症することもあるため、過去の作業環境を詳細に聞き取ります。
生検
中皮腫が疑われた部位から組織を採取し、がん細胞の有無を確認します。部位に応じて細胞吸引(細い針で液体や組織を採取)や胸腔鏡検査(胸に小さなカメラを挿入し組織を切除)、腹腔鏡検査(腹部で同様の手技)などが行われます。
中皮腫のステージング
診断後はがんの進行度を評価し、適切な治療方針を決定します。ステージングは主に胸膜中皮腫に対して行われ、胸部X線、MRI、CT、PETなどでがんの広がりを評価します。
胸膜中皮腫のステージ
ステージI:がんが胸膜の限られた部位にとどまっている。
ステージII:胸膜以外に肺や胸壁へ拡がる。
ステージIII:胸腔内の他部位やリンパ節へ転移。
ステージIV:胸腔を超えて脳など遠隔臓器へ転移。
