携帯電話基地局に関する問題
無線産業が拡大し続け、2009年時点で全世界の携帯電話加入者は2億8500万人に達しました(米国国立がん研究所)。通信品質向上のため、各社は年間数千本の基地局を世界中に設置し、設置場所を提供してくれる土地所有者に金銭的インセンティブを提示しています。この取り組みは、静かな生活環境と引き換えに収入を得ることに懸念を抱く住民との間で対立を生んでいます。
外観への影響
見た目は主な問題ではないかもしれませんが、基地局の存在自体が景観を損なうという指摘があります。樹木に隠す、建物の屋根に組み込むといったカモフラージュ手法もありますが、多くは何の隠しもなく単なる塔の形状です。高さは約15~60メートルで、電子機器やアンテナが多数設置されます。これらは周辺の景観に不調和をもたらし、外観を重視する住民からは問題視されます。
がんへの懸念
米国がん協会や国立がん研究所は、携帯電話基地局とがんとの決定的な因果関係はないとしています。一方で、基地局は無線周波数(RF)波を放射し、携帯電話と通信します。X線やガンマ線のようにDNAを直接損傷するほどのエネルギーはありませんが、米国国立がん研究所はRF波ががんを引き起こす可能性は低いとしています。しかし、シェスタ生態センターはRF波が人体組織を損傷し、がんと関連付けられる証拠があると主張しています。国際保健会議では、7か国から33人の代表が基地局を公衆衛生上の緊急課題と宣言しました(EM Watch)。
その他の健康リスク
2007年に行われたケンプトン・ウェストのヒト調査では、新設基地局の稼働前後5か月間に、参加者25人のセロトニンとメラトニンの濃度を測定しました。その結果、ほぼ全員がホルモンレベルの低下を示し、頭痛、睡眠障害、食欲不振、混乱、短期記憶障害、不安、うつといった症状と関連付けられる可能性が示唆されました。
