紡錘形細胞肉腫(スピンドル細胞肉腫)

概要

紡錘形細胞肉腫は、犬や猫の結合組織・軟部組織に発生する悪性腫瘍です。腫瘍細胞が紡錘形(細長い)に並ぶため「紡錘形細胞」と呼ばれ、起源が明確に特定できないことが多く、脂肪細胞、神経細胞、平滑筋細胞などさまざまな系統から発生すると考えられています。

診断

典型的には皮下にしこりとして触知され、成長速度や大きさで良性・悪性を推測します。細胞診(針吸引)は診断に不十分なことが多く、局所麻酔下での組織生検が推奨されます。病理検査で細胞の形態と増殖度を評価し、レントゲン検査で転移の有無を確認します。

外科的治療

腫瘍が切除可能であれば、正常組織を十分に含む広範囲切除が第一選択です。切除が不可能、または転移が認められる場合は、可能な範囲で腫瘍を除去し、術後に補助療法を行います。

補助療法

手術後の放射線治療は、3〜6週間にわたって15〜20回実施することが一般的で、5年生存率は50〜90%と報告されています。化学療法は効果が限定的ですが、手術不能や大型・高悪性度の腫瘍に対して緩和目的で用いられることがあります。

予後

腫瘍を完全に切除し、転移がなければ予後は良好です。部分切除や高悪性度が判明した場合は再発リスクが高く、予後は不良になることがありますが、放射線や化学療法で生存期間を延長できるケースもあります。

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