がん治療に伴う疲労への薬物療法

疲労とは、休息や睡眠を取っても軽減しない、感情的・精神的・身体的な極度の倦怠感を指します。米国がん協会によれば、がん患者の70~100%ががんそのものや治療に起因する疲労を経験していると報告されています。

重要性

がん関連疲労は患者に追加的な苦痛をもたらし、仕事や社交活動など日常生活への復帰を困難にします。

治療の基本方針

米国国立がん研究所は、治療の目的は症状の緩和にあるとしています。疲労を直接的に改善する特定の薬は確立されていませんが、医師は抗うつ薬や覚醒剤(例:リタリンやモダフィニル)を処方することが一般的です。

メチルフェニデート(リタリン等)について

米国がん協会の報告によれば、メチルフェニデート(商品名:リタリン、メチリン、コンセルト)はがん患者の疲労軽減に有効とされています。日中に少量を服用する方法が最も効果的です。

モダフィニル(プロビジル)について

モダフィニルは、閉塞性睡眠時無呼吸症候群やナルコレプシーなどの過度な眠気を伴う患者に使用される薬剤です。がん関連疲労の治療にも有用であることが示されています。

副作用

米国がん協会はメチルフェニデートの副作用は軽微としていますが、国立がん研究所は覚醒剤系薬剤は気分変動や不眠を引き起こす可能性があると指摘しています。高用量・長期使用では、偏執、心臓障害、悪夢、食欲低下、さらなる不眠といった重篤な副作用が報告されています。

その他の治療オプション

疲労対策としては、疼痛管理薬の用量調整、ビタミンや鉄分のサプリメントによる栄養補強、必要に応じた赤血球輸血などが検討されます。

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