小児における腎臓がん(ウィルムス腫瘍)
腎臓がんは、腎臓の組織を覆う細胞が制御不能に増殖する病気です。成人に多く見られますが、小児でも発症します。小児に最も頻繁に見られるのはウィルムス腫瘍で、3〜10歳の子どもに多く、全症例の約95%を占めます。未熟な腎細胞がウィルムス腫瘍のリスク要因と考えられています。近年の医療技術の進歩により、早期発見と個別化治療が可能になっています。
ウィルムス腫瘍の症状
- 腹部の腫れや痛み
- 高血圧
- 発熱
- 食欲不振
- 血尿(尿に血が混じる)
原因とリスク要因
- 家族歴や遺伝子変異が関与する可能性
- 人種差:黒人児童はアジア系・ヒスパニック系よりリスクが高い
- 性別差:女児の方が男児よりウィルムス腫瘍を発症しやすい
診断と検査
- 身体診察
- 超音波検査
- MRI(磁気共鳴画像)による腎臓の画像評価
治療法
- 手術:腎臓の病変部を切除する部分腎摘出術が主流。進行例では全腎摘出術が行われることもある。
- 化学療法:抗がん剤で癌細胞を死滅させ、再発リスクが高い児童には術後に実施。
- 放射線療法:高エネルギーの放射線で癌細胞を破壊し、転移防止に用いる。
治療期間の目安
- 化学療法は通常3〜4か月間、数回に分けて投与。
- 放射線療法は週に4〜5回、1〜2か月継続することが一般的。
