がんの光線力学療法(PDT)概要
概要
光線力学療法(Photodynamic Therapy、PDT)は、光と光感受性物質を組み合わせてがん細胞を選択的に破壊する治療法です。近年、化学療法や手術に代わる選択肢として、患者数が増えています。
仕組み
まず、ポルフィンナトリウム(Porfimer Sodium)やフォトフリン(Photofrin)といった光感受性薬剤を静脈注射します。この薬剤は全身に分布しますが、がん細胞に長く取り込まれやすく、1〜3日後にがん細胞だけが薬剤を保持しています。薬剤が残った部位に特定波長の光を照射すると、酸素が活性化され、がん細胞を死滅させます。
適応がん種
PDTは食道がんや特定の肺がんなど、表面または粘膜に近い部位のがんに有効です。
メリット
- 手術・放射線・化学療法の代替となり、侵襲性が低く副作用も軽減できる。
副作用・リスク
- 照射部位の皮膚がやけど、腫れ、痛み、瘢痕になることがあります。
留意点
- 腫瘍が局所に限られ、他の部位へ転移していないケースで最も効果的です。
- 光は皮膚表面や体腔・臓器の内面にある腫瘍にしか届かないため、密度の高い深部腫瘍には適用できません。
注意事項
- 治療後6週間は直射日光を避け、目や皮膚が光に過敏になるため、サングラスや日焼け止めの使用が推奨されます。
