前立腺超音波検査とHIFU治療の手順
経直腸超音波検査(TRUS)
経直腸超音波は前立腺がんの診断に用いられる画像検査です。小型の潤滑されたプローブを肛門から挿入し、前立腺に音波を送ります。音波は腫瘍組織と正常組織で異なるエコーを生じ、コンピュータがそれを画像化します。腫瘍の位置や大きさを把握できるため、診断や治療計画に活用されます。
検査の流れ
- 検査前に浣腸を行い、腸内の便とガスを除去します。
- 患者は左側臥位で横になり、技師がプローブを肛門から慎重に挿入します。軽い不快感はありますが、強い痛みはほとんどありません。
- プローブを前立腺全体に動かしながら画像を取得し、前立腺のサイズと腫瘍の有無を測定します。
- 検査は外来で完了し、特別な回復期間や副作用は基本的にありません。
高強度焦点式超音波(HIFU)
HIFUは高エネルギーの超音波を前立腺に集束させ、組織を瞬時に加熱・壊死させる非侵襲的治療法です。治療中も同じトランスデューサーでリアルタイム画像を取得し、腫瘍部位を正確に照射できます。
治療の流れ
- 全身麻酔または脊椎麻酔下で行われます。麻酔により施術中の痛みは感じません。
- まず前立腺の画像を取得し、治療領域を計画します。
- 計画に基づき、トランスデューサーから高強度超音波を照射し、前立腺組織を2〜3時間かけて完全に破壊します。
- 施術後は回復室へ移動し、当日中に退院できることが多いです。
リスクと回復
HIFUは従来の外科手術に比べ副作用が少ないとされていますが、以下のリスクは報告されています。
- 失禁:2%未満の患者に発生。
- 勃起不全:約28〜30%。
- 治療後2週間程度のカテーテル留置が必要な場合がありますが、その他の腸障害や出血はほとんど起こりません。
- 多くの患者は数日以内に日常生活へ復帰できます。
HIFU治療の受け方
2024年現在、米国ではHIFUは臨床試験段階にあり、一般的な保険適用はありません。治療を希望する場合は、担当医と相談し、国内外の治療施設や臨床試験への参加を検討してください。米国の専門医が国際的なHIFUセンターで治療を行うケースもあります。
