ヘルニア椎間板に対する理学療法開始の適切なタイミング
ヘルニア椎間板は背骨の間にある軟部組織が外側の硬い繊維環を突き破り、神経を刺激して激しい腰痛や脚への放散痛を引き起こす一般的な疾患です。理学療法は根本的な治癒法ではありませんが、症状緩和に有効な手段とされています。
理学療法の基本
椎間板ヘルニアが診断された時点で、すぐに理学療法を開始できます。メイヨークリニックによれば、理学療法セッションでは以下の施術が行われます。
- 温熱・冷却療法
- 牽引(機械を用いた背骨の伸展)
- 電気刺激
- 超音波検査による経過観察
- コアと背部の筋力強化を目的としたエクササイズの指導
活動の修正
ヘルニアは高ストレスな怪我ではないため、完全な安静は必要ありませんが、日常動作の一部を調整することが重要です。理学療法士は以下のような活動の中止や変更を勧めます。
- 重いものの持ち上げ
- 前屈や過度の曲げ動作
- 長時間の座位
- ローイングマシンなど背部に負荷がかかる機器の使用
痛みが出た場合は無理をせず、可能であれば仕事や日常生活は継続できます(ただし、重労働は除く)。
薬物療法
理学療法と併用して、市販の鎮痛剤を使用することがあります。代表的なものは以下です。
- NSAIDs(アスピリン、イブプロフェン)
- アセトアミノフェン(タイレノール)
- ナプロキセン(アレーヴ)
NSAIDsは長期大量使用で胃腸出血のリスク、アセトアミノフェンは過量で肝障害の可能性があります。症状が改善しない場合は医師の処方する鎮痛薬を検討します。
追加情報
ヘルニアの症状は通常4〜6週間続き、その後に顕著な改善が見られます。理学療法はできるだけ早く開始する方が回復に有利ですが、1週間から1か月程度遅れても大きな問題はありません。開始時期は本人の判断と症状に合わせて決めましょう。
