酸素は肺で血流に取り込まれ、ヘモグロビンが全身の細胞や臓器へ運びます。酸素濃度が低い状態(低酸素症)になると、酸素供給を増やすために以下の要因を評価し、適切に対処する必要があります。
肺での酸素摂取量の低下
呼吸困難や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などで肺が十分な酸素を取り込めないと、動脈血中の酸素量が減少します。この状態は動脈性低酸素血症と呼ばれます。
ヘモグロビン量の不足
酸素は血液中のタンパク質ヘモグロビンに結合して運搬されます。ヘモグロビンが不足すると(貧血)酸素を十分に運べず、組織への供給が低下します。
ヘモグロビンの形態異常
酸素と結合したヘモグロビンは平坦な形をしていますが、鎌状赤血球症などでヘモグロビンが曲がったりドーム状になると、酸素結合が妨げられ、運搬効率が低下します。
鉄分不足
ヘモグロビンは鉄を含むことで酸素分子と結合します。鉄が不足するとヘモグロビンが十分な酸素を結合できず、酸素運搬量が減ります。
血管緊張の低下
血管が拡張しすぎたり、薬剤の影響で血管壁が弱くなると血流が減少し、血液中に溶け込む酸素量が少なくなります。これを停滞性低酸素または低運動性低酸素と呼びます。
一酸化炭素中毒
一酸化炭素が血流に入ると、ヘモグロビンの結合部位を酸素よりも約250倍高い親和性で占有します。その結果、酸素の運搬が阻害され、カルボキシヘモグロビン血症となります。
