神経因性の脚・足の痛み

足や脚の痛みは、特定の姿勢や体位によって引き起こされることがありますが、これを「神経因性疼痛」と呼びます。神経因性とは、痛みが神経系に起因する、または神経系の機能に関連していることを指します。神経因性の足・脚の痛みは、しびれやチクチク感といった軽度の症状から、手術が必要になるような重篤な状態まで幅広く存在します。

症状

主な症状は、下肢のしびれやチクチク感、片脚または両脚の筋力低下です。痛みは脚全体に放散し、足まで及ぶことがあります。歩行時に足が引きずられる「足底打ち」や、足が上げにくくなる「足下垂(フットドロップ)」が見られ、バランス感覚が低下します。重症例では、腸・膀胱機能障害や脚の著しい麻痺が生じ、馬尾症候群(腰椎椎間狭窄症の一形態)となり手術が必要です。

原因

神経因性の足・脚の痛みは、加齢に伴う変性変化が最も一般的です。その他の原因として、脊髄や神経根を圧迫する腫瘍(転移性が多い)や、自動車事故など外傷による脊椎のずれがあります。また、先天的に脊柱管が狭い人は、若年期から症状が現れ、加齢とともに悪化しやすくなります。

診断

重度の症例では画像診断が重要です。X線、MRI、ミエログラム、骨シンチグラフィー、CT などを組み合わせて脊髄や神経根の圧迫状態を評価します。

保存的治療

保存的治療には薬物療法とリハビリテーションが中心です。NSAIDs やアセトアミノフェンなどの鎮痛・抗炎症薬、コンドロイチンやグルコサミンといったサプリメントが処方されます。背部筋力強化のために理学療法や自転車・ウォーキングなどの有酸素運動が推奨され、腰椎ベルトの使用が補助的に役立つこともあります。

手術的治療

重度の脊柱管狭窄や足下垂が認められる場合、最も一般的な手術は「減圧腰椎椎弓切除術(ラミネクトミー)」です。椎弓や棘突起を除去し、神経の圧迫を解除します。手術リスクとして感染や神経損傷があり、治療方針は慎重に検討する必要があります。

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