脳卒中後の肩関節亜脱臼の治療

脳卒中の後遺症は、脳損傷だけでなく筋力低下や痙攣により、肩関節が亜脱臼(部分的に脱臼)することがあります。適切な対策を講じることで、肩の安定性を回復させ、痛みや機能障害を軽減できます。以下に、主な治療法と実践ポイントを紹介します。

適切な姿勢管理

肩が亜脱臼した場合、関節を常に正しい位置に保つことが重要です。寝るときは、腕を肩のカップに沿わせるように枕やクッションで支えます。衣服を着替える際は、まず患側の腕を袖に通し、次に健側を入れることで、腕の位置がずれにくくなります。背筋を伸ばし、肩がリラックスした状態を保つことも大切です。

理学療法

亜脱臼の根本原因は筋力低下です。脳卒中後できるだけ早く(理想は数週間以内)理学療法を開始しましょう。理学療法士はまず関節可動域の改善を目指し、次に軽い抵抗運動、アイソメトリック運動、抵抗バンドを用いたエクササイズを行います。筋力が回復すれば、徐々にウェイトトレーニングを取り入れることができます。肩の痛みがある場合でも、無理のない範囲で継続することが重要です。

電気刺激療法

筋力低下が著しい場合や痛みで理学療法が困難なときは、神経筋電気刺激(NMES)を併用することがあります。埋め込み型や表面貼付型の装置で、肩の筋肉に微弱な電流を流し、筋収縮を促します。これにより筋肉量の維持・増加が期待でき、亜脱臼の改善につながります。医師の指導のもと、適切な設定で使用しましょう。

これらの方法を組み合わせ、日常生活での姿勢に注意しながら継続的にリハビリを行うことが、肩関節の安定化と機能回復に効果的です。

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