椎間関節炎(ファセット関節炎)の症状とは

概要

腰椎のファセット関節は、背骨を構成する各椎骨を連結し、脊柱全体の可動性を担う機械的なヒンジです。他の関節と同様に、関節軟骨がすり減ることで関節炎(ファセット関節炎)を起こす可能性があります。関節炎が進行すると、関節軟骨だけでなく骨自体にも変性が生じ、さまざまな痛みや不快感が現れます。


急性症状

初期のファセット関節炎では、急性の痛みが年に数回だけ出現することがあります。特に後屈(背中を反らす動作)をしたときに痛みが強く、前屈では比較的楽に感じられることが多いです。また、背部の筋肉が硬直し「ガーディング」と呼ばれる防御的な姿勢になるため、柔軟性が低下します。


神経障害との鑑別

ファセット関節炎による痛みは、背部から臀部、太ももの裏側へと放散しますが、前腿や膝下へはほとんど届きません。この特徴は、椎間板ヘルニアや神経根圧迫による痛み(膝下や足首まで放散)と区別する重要なポイントです。


関節痛

ファセット関節炎の痛みは「機械的関節痛」と呼ばれ、神経障害特有のしびれやチクチク感は伴いません。長時間の仰向け姿勢や睡眠後に痛みが増すことが多く、関節自体の動きが制限されると痛みが顕著になります。


神経痛

関節炎自体は神経症状を起こしませんが、関節炎が進行すると骨棘(骨の突起)が形成され、これが神経を圧迫してしびれや鋭い足への放散痛を引き起こすことがあります。したがって、機械的な関節痛に加えて神経圧迫症状が出現した場合は、骨棘の有無を画像診断で確認することが推奨されます。

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