MRIで検出できる脳疾患とは?

磁気共鳴画像法(MRI)は、脳の軟部組織を高解像度で撮影できる診断装置です。体内の水分子を整列させ、弱い信号を検出して脳の断層画像を作成します。ほとんどの脳疾患の診断にMRIが活用されています。

多発性硬化症 (Multiple Sclerosis)

多発性硬化症は、免疫系が自己の神経鞘を攻撃し、脱髄が進行する疾患です。症状は徐々に悪化し、最終的には言語・歩行・摂食機能が失われることがあります。MRIでは、造影剤を用いることで活動性病変(炎症部位)をはっきりと描出できます。

認知症 (Dementia)

認知症は、記憶力や判断力、社会的機能が低下する症候群の総称です。日常生活で家族や友人を忘れたり、道に迷ったり、コンロの火を消し忘れるなどの問題が生じます。脳卒中後の認知症は治療可能ですが、アルツハイマー病などは進行性です。MRIは脳の萎縮や液体貯留を確認し、病変部位の特定や症状緩和のための手術計画に役立ちます。

脳腫瘍 (Brain Tumors)

脳腫瘍は、脳内に異常細胞が集まってできた腫瘤で、良性・悪性があります。腫瘍は周囲の脳組織を圧迫し、言語障害、バランス障害、発作などを引き起こします。MRIは腫瘍の正確な位置とサイズを測定できますが、良性か悪性かは画像だけでは判断できません。

下垂体疾患 (Pituitary Gland Diseases)

下垂体は脳底にある豆粒大の腺で、甲状腺、副腎、生殖腺などのホルモン分泌を調整します。過活動(クッシング症候群)や低活動(アジソン病)により、体内のコルチコステロイドバランスが乱れます。尿や唾液検査と併せて、MRIは下垂体や副腎の腫瘍・病変を可視化し、診断を確定します。

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