坐骨神経腫(坐骨神経痛)の治療法
坐骨神経腫とは
坐骨神経腫(坐骨神経痛)は、腰椎の異常に起因する一般的な症状です。坐骨神経は体内で最も長く太い神経で、腰部から臀部、太もも、膝下まで走り、下肢に感覚と運動を伝えます。神経が圧迫されると、腰部から足先にかけて放散性の痛みやしびれが生じます。
診断方法
レントゲン、CT、MRI、筋電図(EMG)などで椎間板ヘルニアや神経圧迫の有無を確認します。これらの画像検査と神経機能検査により、坐骨神経腫の正確な診断が可能です。
治療選択肢
ベッドレスト
かつては安静が主な治療とされましたが、オランダの研究(Dr. Patrick Vrooman)では、完全なベッドレストは痛みの改善に効果がないと結論付けられました。活動レベルを抑えることは有用ですが、安静だけに依存するのは適切ではありません。
理学療法
理学療法士の指導のもと、姿勢改善、柔軟性向上、背筋強化を目的としたエクササイズを行います。週1〜2回の通院で指導を受け、症状が落ち着いたら自宅で継続できるリハビリプログラムを作成します。
薬物療法
主に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、筋弛緩剤、場合によってはオピオイドが処方されます。慢性的な痛みには、抗けいれん薬(ガバペンチンなど)を用いて痛み信号の伝達を抑制することがあります。
硬膜外ステロイド注射
疼痛専門医が行うエピデュラルステロイド注射は、炎症を抑えて痛みを軽減します。ステロイドを腰椎の硬膜外スペースに注入し、症状の緩和を図ります。
手術
保存的治療が効果を示さない場合や、神経圧迫が失禁、筋力低下、持続的な激しい痛みを引き起こす場合に手術が検討されます。手術は最小侵襲的手技が主流です。
治療を怠った場合の影響
痛みや炎症が放置されると、歩行や物の持ち上げが困難になり、日常生活や仕事に支障をきたします。長時間の立ち仕事や運転、機械操作も危険になる可能性があります。
