心臓病リスクに関わる遺伝的マーカーと最新検査
HDLコレステロールと遺伝子
高密度リポタンパク(HDL)コレステロール、いわゆる「善玉コレステロール」の濃度は遺伝的要因が影響します。PON1遺伝子はHDLレベルを調整し、低いと心臓病のリスクが高まります(米国心臓協会)。
単一塩基多型(SNP)
心筋梗塞遺伝学コンソーシアムの研究では、早期心筋梗塞リスクに関連する9つの遺伝子変異が特定されました。これらすべてを保有する人は、変異がない人に比べ約2倍の心筋梗塞リスクがあります。これらの変異は「単一塩基多型(SNP)」と呼ばれ、染色体1(3つ)、9、10、19、21、6、2に位置しています。たとえば、染色体1上の3つのSNPや、染色体21上のMRPS6‑SLC5A3‑KCNE2近傍、染色体6のPHACTR1、染色体2のWDR12などがリスク増加に関与します。なお、体重・運動・食事といった従来のリスク因子は、遺伝子マーカーよりも予測精度が高いとされています。
新しい遺伝子検査
ペンシルベニア大学医学部は、心臓病発症リスクを予測する新しい遺伝子検査パネルを導入します。この検査は心臓病に関与する可能性のある8つの遺伝子マーカーを同定しますが、すべてのマーカーが陽性でも病気が必ず起こるわけではありません。遺伝子プロファイルが不利でも、平均リスクの最大50%増という程度に留まり、生活習慣の改善で予防は十分に可能です。
