インターベンショナル・カーディオロジストとは?
インターベンショナル・カーディオロジストは、外科手術を行わずに血管の閉塞や胸痛を治療し、心臓への血流不足による心筋梗塞を予防する専門医です。主な治療手段は、血管を拡張させるバルーンや、閉塞した血管を支えるステント(細いスプリング状の金属ワイヤー)です。
PCIとCABGの比較
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、インターベンショナル・カーディオロジストが行う手技で、ステント留置やバルーン血管形成術が含まれます。胸部を開いて心臓と肺の機能を人工心肺装置に代替させる冠動脈バイパス術(CABG)に比べ、PCIははるかに低侵襲です。
PCI手順
PCI(一般に「心臓カテーテル検査」と呼ばれる)は、患者をカテーテル室のベッドに仰向けに寝かせ、右鼠径部を消毒(主にベタジン)した後、細く柔軟なカテーテルを大腿動脈から挿入し、心臓まで慎重に進めます。
治療内容
カテーテルが心臓に到達すると、専用モニターに臓器と冠動脈のリアルタイム映像が映し出されます。狭窄や閉塞した血管が確認でき、インターベンショナル医師はステント留置やバルーン拡張で血流を回復させます。また、内部圧を測定して心機能の評価も行えます。
歴史
心臓カテーテル法の概念は紀元前3000年頃のエジプトに遡り、金属管を用いた膀胱カテーテルが行われていました。紀元前400年には中空の葦で作られたカテーテルが死体に使用され、心臓弁の機能が研究されました。1977年、アンドレアス・グルエンツィグはチューリッヒで覚醒患者に対し初の血管形成術(アンジオプラスティ)を実施し、1980年にアトランタへ移り、エモリー大学でインターベンショナル・カーディオロジー部門の長となりました。
将来展望
インターベンショナル・カーディオロジストが用いる技術は、腎動脈疾患など他の疾患治療にも応用されています。将来的には、脳へ血液を供給する頸動脈の血管形成術やステント留置により、脳卒中による損傷を最小限に抑えることが期待されます。また、バイオ吸収性ステントなど、血管が治癒した後に自然に溶解する新素材の開発も進んでいます。
