ACE阻害薬が引き起こす乾いた咳
ACE阻害薬は、心不全や高血圧などの循環器疾患の治療に広く用いられています。これらの薬はアンジオテンシンIIの産生を抑制し、血管収縮や腎臓でのナトリウム・水分保持を減少させることで、心臓への負荷を軽減します。
副作用
- 乾いた咳はACE阻害薬の代表的な副作用で、治療中止の主な理由となります。
原因
- 韓国ソウルのサムスン医療センターの洪京杓医師によれば、乾いた咳が起こる正確なメカニズムはまだ解明されていません。
理論・仮説
- 同医師の報告では、ACE阻害薬使用者の約39%が乾いた咳を訴えるとされています。
専門家の見解
- 洪医師が主導した研究では、ACE阻害薬服用中の19名を対象に、半数に1日256 mgの硫酸鉄(鉄剤)を4週間投与し、残りはプラセボとしました。鉄剤を投与した群は咳の頻度が約半減したのに対し、プラセボ群では有意な変化は見られませんでした。
代替薬
- 乾いた咳が耐えられない場合は、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が代替として検討されます。ARBはアンジオテンシンIIをブロックしますが、咳の副作用はほとんど報告されていません。
