糖尿病に対する幹細胞治療の最新情報

\n

1型糖尿病とは

\n

1型糖尿病(若年性糖尿病)は、自己免疫反応により膵臓のインスリン産生β細胞が破壊される疾患です。インスリンが不足すると、血糖が細胞に取り込まれず血中に蓄積し、臓器障害、ケトアシドーシス、昏睡、最悪の場合は死に至ります。

\n

幹細胞とは

\n

幹細胞は、自己複製しながらさまざまな特化細胞に分化できる細胞です。成人の骨髄、筋肉、脳などから採取でき、インスリン産生β細胞への分化や組織修復が期待されています。これにより糖尿病治療の新たな道が開かれました。

\n

治療の目的

\n

幹細胞治療の主目的は、免疫系がβ細胞を攻撃し続けるのを止め、膵臓の機能低下を食い止めることです。現時点で糖尿病を根本的に回復させることはできませんが、膵臓のさらなる破壊を防ぎます。そのため、診断直後の新規患者が最も適した対象となります。

\n

幹細胞治療の研究例

\n

ブラジルで実施された臨床研究では、14歳から31歳までの15名の1型糖尿病患者が対象となりました。患者は骨髄から幹細胞を血流へ動員する薬剤とホルモンを投与され、血液から幹細胞を採取。続いて5日間の化学療法で既存の免疫系を除去し、1日休養後に自己幹細胞を12日間にわたり投与しました。これにより、膵臓を攻撃しない新しい免疫系が形成されました。

\n

治療結果

\n

治療直後に12名がインスリン注射を中止でき、18か月の追跡期間で2名はインスリン不要を維持、5名は23か月間インスリンフリーとなりました。1名は膵臓の損傷が進行しすぎて効果が見られませんでした。マイアミ大学医学部糖尿病研究所のJay Skyler博士は、インスリンが完全に不要でなくてもβ細胞が保護されたことを成功と評価しています。

\n

糖尿病 - 関連記事