糖尿病の基礎知識と最新ガイドライン
糖尿病は、体がインスリンを十分に産生・利用できず、摂取した糖質を適切に処理できない状態です。米国糖尿病協会によると、アメリカだけで2,300万人以上が糖尿病と診断されています。放置すると腎不全、失明、高血圧、歯周病などの合併症を引き起こす恐れがありますが、医師の指導のもとインスリン投与や食事・運動療法で管理可能です。
症状
以下のようなサインが見られたら糖尿病の可能性があります。
- 異常なほどの喉の渇きと空腹感
- 極度の倦怠感や原因不明の体重減少
- 頻尿(特に夜間)
これらの症状が2つ以上当てはまる場合は医師の診察を受けましょう。また、家族に糖尿病患者がいる、肥満、高血圧の既往がある人はリスクが高くなります。
診断
主に以下の検査で糖尿病の有無を判断します。
- 空腹時血糖検査(FPG):8〜10時間絶食後に血液を採取。血糖値が100 mg/dL以上で前糖尿病、126 mg/dL以上で糖尿病と診断されます。正常範囲は79〜99 mg/dLです。
- 経口ブドウ糖負荷試験(OGTT):空腹後に高濃度ブドウ糖液を飲み、2時間後の血糖値を測定。140〜199 mg/dLで前糖尿病、200 mg/dL以上で糖尿病と判定します。
- 妊娠糖尿病検査:妊婦は妊娠中期以降に、経口ブドウ糖負荷試験の簡易版で検査されます。1時間後の血糖値が140 mg/dLを超えると追加検査が必要です。
タイプ
糖尿病は大きく3つに分類されます。
- 1型糖尿病:主に子供や若年者に発症し、膵臓がインスリンを全く産生できなくなる自己免疫疾患です。
- 2型糖尿病:成人に多く見られ、インスリン抵抗性やインスリン分泌不足が原因です。全糖尿病患者の90〜95%を占め、前糖尿病状態から進行することが多いです。
- 妊娠糖尿病:妊娠後期にインスリンが不足し、一時的に血糖が上昇する状態です。出産後に解消することが多いですが、将来的に2型糖尿病のリスクが高まります。
治療法
- 1型糖尿病はインスリン注射が必須で、食事療法・運動療法と併用して血糖管理を行います。
- 2型糖尿病は食事と運動で血糖コントロールが可能な場合が多いですが、必要に応じて経口血糖降下薬やインスリン療法が追加されます。
- 妊娠糖尿病は食事管理と適度な運動で血糖をコントロールし、血糖管理が不十分な場合はインスリン投与が行われます。
すべての糖尿病患者は医師と連携し、個別の治療計画を立てて安全に血糖値を管理することが重要です。
予防
1型糖尿病の予防法は確立されていません。一方、2型糖尿病は生活習慣の改善でリスクを低減できます。
- 体重管理:肥満は2型糖尿病の大きな危険因子です。適正体重の維持が重要です。
- バランスの取れた食事:精製糖や飽和脂肪の摂取を控え、野菜・全粒穀物・良質なタンパク質を中心に。
- 定期的な運動:米国疾病予防管理センター(CDC)は、週に中強度の有酸素運動を150分以上、筋力トレーニングを2回以上行うことを推奨しています。
