小児の潰瘍性大腸炎について
特徴
潰瘍性大腸炎は直腸と結腸の粘膜が炎症を起こす疾患です。主に結腸の下部に限局しますが、子どもでは全結腸に炎症が広がることもあります。小腸に影響を及ぼすのは極めて稀です。シンシナティ小児病院のデータによると、発症は15〜30歳が多いですが、子どもでも発症します。男女の罹患率はほぼ同等です。
症状
主な症状として腹痛、食欲不振、体重減少があります。また、直腸出血や血便、下痢が頻繁に見られます。疲労感、貧血、関節痛、皮疹など全身症状も現れることがあります。
診断
診断には血液検査(貧血の有無)、便培養(寄生虫や細菌の有無)、内視鏡検査(大腸鏡)による粘膜観察と組織生検が用いられます。X線検査やバリウム注腸造影も、潰瘍や狭窄部の評価に使用されます。
治療
症状緩和のために抗炎症薬や免疫調整薬が処方されます。栄養状態が悪化した場合は入院し、点滴での栄養・水分補給が必要です。重症例では結腸全摘術が行われることがあり、特に癌や出血のリスクが高い場合に検討されます。
経過・注意点
根治療法はなく、生涯にわたり管理が必要です。多くの子どもは寛解期を迎え、症状が消失しますが、寛解が数年続くこともあります。致死的になることは稀ですが、長期にわたる炎症は結腸がんのリスクを高めます。
