胃内細菌が引き起こす症状と対策

正常な腸内フローラの役割

私たちの胃や腸に棲む善玉菌(腸内フローラ)は、口から体内に侵入しようとする病原菌と闘い、体を守ります。腸内フローラは成長とともに成熟し、免疫力を高めます。

化学物質・ホルモンバランスの乱れ

  • 消化酵素やホルモンのバランスが崩れると、胃の不調が起こります。バランスの乱れは、体内の他部位の異常や、口から取り込んだ細菌が原因になることがあります。多くの細菌は消化運動で除去されますが、一部は胃粘膜に付着し、炎症を引き起こすことがあります。

ヘリコバクター・ピロリ(H. pylori)感染

  • H. pyloriは胃に長期間潜伏し、成人になると胃炎や胃潰瘍、さらには胃がんのリスクを高めます。子供のうちは症状が現れないことが多く、感染は感染性であるため、医師の診断と治療が必要です。

胃炎・胃潰瘍

  • 胃炎は吐き気、嘔吐、腹痛を伴い、子供でも起こります。胃潰瘍は胸骨の下で灼熱感が生じます。食後に痛みが続く場合は、早めに医療機関を受診してください。

胃腸炎(胃腸風邪)

  • 胃腸炎は胃だけでなく小腸も炎症を起こす病態で、ウイルスが主因ですが、サルモネラ、Clostridium difficile、E. coli などの細菌でも発症します。汚染された水や加熱不十分な食材、未殺菌の乳製品、近年は未処理のリンゴジュースが原因となります。

主な症状

  • 胃腸炎と胃炎の共通症状は、下痢(脱水を招く)、食欲不振、頭痛、異常なガス、腹部痙攣、赤痢、倦怠感、失神などです。シゲラ菌感染では、下痢に粘液・膿・血液が混じることがあります。

免疫力と胃の防御機構

  • 個々の免疫状態により症状の出方や重症度は異なります。胃のpHは病原菌の増殖を抑制し、胃酸(塩酸)は病原菌を殺菌します。肝臓で生成される胆汁も一部の病原菌を除去しますが、E. coli、シゲラ、サルモネラは胆汁に耐性があります。

予防と対策

  • 手洗い、清潔な水の確保、適切な食品取扱いが胃腸系の感染症予防の基本です。これにより重篤な合併症のリスクも低減できます。

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