膵炎の診断手順とポイント
膵炎とは
膵炎は膵臓が自身の酵素で自己消化を起こす炎症です。急性と慢性の形態があり、重症化すると膵臓機能が失われることがあります。膵臓は被膜がないため、炎症は後腹膜空間へ容易に広がります。重篤なタイプには浮腫性膵炎や壊死性膵炎があります。
診断の流れ
- 症状の確認
急性膵炎の典型的な症状は、上腹部(上部胸骨下部)や右上腹部の痛みが背部へ放散することです。嘔吐や悪心も伴うことがあります。 - 既往歴・生活習慣の聴取
アルコールの過剰摂取、胆石性疼痛、最近の侵襲的手技(膵臓内視鏡検査など)、家族性高トリグリセリド血症の有無を確認します。 - 身体診察
呼吸数・心拍数の増加、発熱、軽度黄疸、低血圧が見られることがあります。腹部は圧痛を伴い、膨満感があり、腸音は減弱または消失することがあります。 - 血液検査
白血球数が12,000/µL以上、分葉好中球増加が典型的です。また、膵臓のβ細胞障害により血糖値が上昇することがあります。 - 画像診断(CT)
膵炎診断の第一選択は造影CTです。膵臓の腫大、濁った外観、局所的な炎症巣が確認できます。
