胃のpHは腸の他の部位とどう違うのか
胃は他の消化管と比べて極めて酸性の環境を保っています。胃内のpHは1〜2程度で、胃腺の壁細胞が分泌する塩酸(HCl)が主な原因です。
胃のpH
・pHは1〜2に維持され、強酸性です。
・塩酸は摂取した微生物を殺菌し、タンパク質を変性させて消化しやすくし、ペプシンの活性化に最適な環境を提供します。
食道
・通常はやや酸性(pH5〜7)です。
・下部食道括約筋が機能不全になると胃酸が逆流し、逆流性食道炎(GERD)を引き起こします。
十二指腸
・pHは4〜5で、胃から来る部分的に消化された酸性キームと、膵臓・肝臓から分泌される重炭酸イオンが混ざり合います。
空腸・回腸
・pHは7〜8と中性から弱アルカリ性です。
・この環境は炭水化物、タンパク質、脂質の酵素活性に最適です。
結腸
・結腸全体でpH勾配があり、上行結腸はpH5.5〜6.5のやや酸性、下行結腸・直腸へ向かうにつれてpH6.5〜7.5の中性~弱アルカリ性になります。
・腸内細菌が未消化炭水化物を発酵させて短鎖脂肪酸を産生することが酸性環境の要因です。
直腸と糞便
・直腸はpH約7の中性を保ちます。
・糞便のpHは食事や腸内通過時間、微生物活動により5.5〜7.5の範囲で変動します。
まとめると、胃は消化・殺菌・酵素活性に必要な極端な酸性環境を提供し、他の消化管は部位ごとのpH差によりそれぞれの機能と腸内フローラの活動を最適化しています。
