バルトネラ感染と不安症状
感染経路
- バルトネラの感染経路は完全には解明されていませんが、ダニ、ノミ、シラミが主要な媒介と考えられています。欧州の野生ネズミに付着したノミが人への感染源とする報告や、カリフォルニアのマダニ病協会が猫を指摘するケースがあります。ヒトと動物の両方に感染するため、複数のキャリアが存在する可能性があります。
主な症状
- 発熱、食欲不振、頭痛、倦怠感、帯状の発疹が典型的です。また、頭部・頸部・腕のリンパ節腫脹もよく見られます。胃炎、下腹部痛、皮膚の結節、足底の痛み、四肢の結節、咽頭炎なども報告されています。
- 稀な症状として、視覚障害、骨感染、関節炎、肝・脾臓の組織障害、膿瘍、心臓組織や弁の障害、神経系障害が挙げられます。精神障害、特に不安感やパニック発作、うつ状態も症例報告で触れられています。
バルトネラと不安の関係
- 近年、バルトネラ感染に伴う急性の精神障害(不安、パニック、うつ)が注目されています。研究者のJames L. Schaller と Glenn A. Burkland は、患者が報告する症状や神経系への影響から、これらの心理的問題は「妥当」と考えられると指摘しています。
治療と不安の改善
- バルトネラ感染はエリスロマイシン、ドキシサイクリン、レボフロキサシン、アジスロマイシンなどの抗生物質で治療されます。併発する不安やうつには抗うつ薬・抗不安薬が使用され、症例研究では感染症の治療と同時に精神薬の用量が高めに設定されることが多いと報告されています。抗生物質で感染が治癒すれば、患者は感染前とほぼ同等の精神状態に回復します。
診断の難しさ
- 不安がバルトネラ感染の症状として体系的に検査されていないため、診断が遅れがちです。さらに新しい菌株は検出が困難で、国内の検査機関では2種のバルトネラしか routine で測定されません。検体中の細菌数が少ないこと、形態観察の経験不足、感染経路の不明確さも診断を妨げます。
