線維筋痛症(FMS)の診断を除外する方法
概要
線維筋痛症(Fibromyalgia、FMS)は、全身の筋肉・腱・関節に広がる痛みと慢性的な疲労を主症状とする疾患です。関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性硬化症、ライム病など、多くの疾患と症状が類似するため、診断が難しいとされています。また、うつ病・不安障害・過敏性腸症候群・片頭痛といった併存症も頻繁に見られます。
診断を除外する手順
他疾患をまず除外する
血液検査や画像診断だけでFMSを確定できる検査は存在しません。そのため、まずは関節リウマチや多発性硬化症など、鑑別が必要な疾患を臨床所見や検査で除外します。
患者の症状を詳細に聴取する
FMSの症状は個人差が大きく、広範囲の疼痛と疲労が共通しています。症状の出現時期・部位・持続時間を含めた徹底した問診を行い、除外できる疾患と追加検査が必要な疾患を整理します。
圧痛点検査を実施する
FMSでは、首・胸・臀部・膝・肘の18か所のうち少なくとも11か所で圧痛が認められます。適切な圧力で評価できる訓練を受けた医師・理学療法士が実施することが重要です。
検査結果と問診・圧痛点検査を総合判断する
血液検査、画像診断、圧痛点検査の結果を総合し、他の可能性がすべて除外されたときに初めてFMSと診断します。なお、ループスやライム病など診断が困難な疾患が疑われる場合は、追加の症状が出るまで診断を保留することがあります。
