回虫(ピンワーム)の原因と感染経路は?
米国疾病予防管理センター(CDC)によると、回虫は米国内で最も一般的な寄生虫感染で、約4,000万人が罹患しています。主に就学前児童や学童が感染しやすく、施設入所者やその介護者もリスクがあります。
Enterobius vermicularis(回虫)とは
回虫の正式名称は Enterobius vermicularis で、線形回虫(threadworm)やシートワーム(seatworm)とも呼ばれます。CDCは、ヒトが唯一の宿主であり、感染はヒト同士で直接伝播するとしています。
回虫の感染経路
回虫は糞口経路で広がります。汚染された食物や飲料を摂取したり、卵が付着した物体に触れた手で口に入ることで感染します。典型的な例は、感染した子どもが肛門をかきむしり、その手で玩具やカウンタートップ、寝具などに卵を付着させ、他の家族がそれに触れて口に入れるケースです。卵は硬い表面でも柔らかい表面でも2〜3週間生存し、寝具やカーテンに付着したまま睡眠中に吸入し、飲み込むこともあります。指を肛門に触れた後、口に持って行くことで自己再感染が続くことがあります。
回虫の症状
最も一般的な症状は、肛門周辺の激しいかゆみです。朝起きた直後に、排便前に肛門周辺で雌虫が動いているのが見えることがあります(排便・入浴後は見えにくくなります)。下着や寝具に虫が見えることもあります。回虫自体は重篤な合併症を起こすことは少ないですが、まれに体重減少、尿路感染、女性の場合は腹膜腔感染、さらには回虫卵に混在する可能性のある Entamoeba histolytica 感染を引き起こすことがあります。
ペットは回虫を媒介するか
犬や猫は回虫の宿主ではありません。したがって、家族のペットが回虫を人に伝えることはありません。猫や犬が感染するのは主に条虫や回虫とは別種の寄生虫です。ペットに肛門周辺のかゆみや虫のような断片が見られる場合は、条虫など別の寄生虫が疑われます。
回虫の治療法
回虫とその卵は、アルベンダゾールやピランテルなどの処方薬で駆除できます。効果的な治療には、場合によっては複数回の投与が必要です。感染力が強いため、医師は家族全員が同時に治療を受けることを推奨します。再感染防止のため、衣類・寝具・タオルは高温で洗濯し、硬い表面はしっかり清掃します。子どもには肛門をかくのをやめ、手を口に持って行かないよう指導し、こまめな手洗いを徹底させましょう。爪は短く切り、卵が爪の間に残らないようにすることも重要です。
