トリガーサム(親指)の状態と症状
トリガーサムは、親指や他の指の腱が腱鞘内で引っかかり、曲げたままロックしてしまう状態です。強く引くと「パチン」と音がして元に戻りますが、激しい痛みを伴うことがあります。原因はさまざまで、適切な治療が必要です。
原因
腱鞘(フレクサーポリシス・ロングス腱を包む鞘)が狭くなり、肥厚した結節ができることで起こります。腱が結節を通過しようとすると大きな抵抗が生じ、指がロックした状態になることがあります。
主なリスク要因は次のとおりです。
- 女性に多く、特に50代~60代で発症しやすい。
- 痛風や関節リウマチなどの炎症性疾患を持つ人。
- 長時間の握り作業(電動工具の使用やハンドルの握り)など、繰り返しのストレスが原因になることが多い。
- 稀に先天性の欠損が原因で、乳幼児期(1〜4歳)に発症することがある。
症状
- 指を曲げ伸ばしするときに「カチッ」「ポップ」と音がし、痛みを伴う。
- 指の根元に圧痛があり、結節が触知できる。
- 症状が進行すると指がロックし、強く引くと「パチン」と戻ることがある。
治療法
手術以外の治療は限られています。ステロイド注射で腫れを抑えることはできますが、効果は一時的です。長期的な改善を目指す場合は、A1滑車の開放手術が主流で、局所麻酔で日帰り手術が可能です。
予後
ステロイド注射は一時的な緩和にとどまり、再度注射が必要になることが多いです。手術後は切開部を包帯で保護し、縫合が取れるまで管理すれば概ね良好です。術後6週間程度のリハビリで指の可動域や筋力を回復させることがあります。
合併症
指が長時間ロックしたままだと、腱が短縮し、完全に伸ばすために追加のリハビリやストレッチが必要になることがあります。
