壊死性筋膜炎(肉食細菌)とは?
概要
壊死性筋膜炎は、皮膚・皮下組織・筋膜(筋肉を覆う結合組織)に広がる重篤な細菌感染症です。筋膜に感染すると「壊死性筋膜炎」、筋肉まで侵入すると「壊死性筋炎」と呼ばれます。メディアでは「肉を食べる細菌」として知られ、組織を急速に破壊するためにそう呼ばれます。
原因
主にA群溶血性連鎖球菌などの細菌が原因です。通常は軽い喉の炎症を起こす程度ですが、一部の菌株は強力な毒素を産生し、組織を壊死させます。甲殻類や腸内細菌が原因になることもあり、血流を介して体の別部位に症状が現れることがあります。
リスク要因
誰でも感染のリスクはありますが、免疫力が低下している人、ステロイドなど免疫抑制薬を使用している人、最近の感染症や皮膚の発疹がある人、手術後の開創がある人は特に注意が必要です。
症状
初期症状はインフルエンザ様で、発熱、吐き気、めまい、脱水による渇き、傷口の激しい痛みなどがあります。症状が進行すると患部が腫れ、紫色の発疹や黒ずんだ水疱が現れ、最終的に組織が黒く壊死します。数日以内に毒性ショックに陥り、意識を失うことがあります。
治療法
致死率は約25%と高く、早期治療が鍵です。高用量の抗生物質投与と壊死組織の外科的除去が基本です。四肢に感染した場合は切断が必要になることもあります。回復後は皮膚移植や形成外科手術が必要になることがあります。
予防と早期発見のサイン
手洗いや創部の清潔保持は基本的な予防策です。傷口に痛み、発赤、膿、腫れが出た場合や、原因不明の38℃以上の発熱がある場合は速やかに医師の診察を受けましょう。捻挫や筋肉痛が感染に伴う場合もあるため、痛み止めのアスピリンやイブプロフェンは感染拡大のリスクがあるため使用を避けてください。
