フェニルケトン尿症(PKU)の歴史

フェニルケトン尿症(PKU)の発見

1934年以前、原因不明の疾患が重度の永久的知的障害をもたらしていました。デンマークの医師アスビョルン・フォリング博士は、患者の尿に特有の臭いがあり、フェニルピルビン酸(フェニルケトン)が高濃度で検出されることを発見しました。この疾患はこの発見にちなんで「フェニルケトン尿症」と名付けられました。フォリング博士は遺伝的要因と食事療法の可能性を指摘しました。

初期の管理法

1951年、ホルスト・ビッケル教授が開発したタンパク質飲料が導入されました。味は芳しくありませんでしたが、PKU患者が比較的正常な生活を送る第一歩となりました。その後、厳格な食事管理が主な治療法として続き、2007年まで主流でした。

診断検査の導入

1958年にロバート・ガスリー博士が開発したガスリーテストが新生児スクリーニングとして導入されました。血液数滴(約4滴)のサンプルで測定でき、手軽で低コストでした。1966年には米国全病院で標準化され、現在も新生児の足裏から採取したわずかな血液で行われています。

現在の治療

2007年、バイオマリン製薬が承認した薬剤「クヴァン(Kuvan)」が登場しました。クヴァンはフェニルアラニン濃度を低下させる錠剤で、フェニルアラニン制限食と併用して使用されます。

誤解と正しい理解

新生児がPKUと診断された際、管理が極端に困難だと考える親がいますが、誤解です。制限すべきは全タンパク質ではなく、フェニルアラニンという特定のアミノ酸です。PKU用の特殊ミルクがあり、成長に合わせて管理栄養士と共に食事プランを作成します。当初は脳の成長期のみ制限が必要と考えられていましたが、現在は生涯にわたって食事管理が推奨されています。

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