HELLP症候群とは?

HELLP症候群とは

HELLP症候群は、妊娠中または出産直後に起こり得る稀ながら重篤な合併症です。以下の3つの異常が同時に認められます。

  • 溶血:赤血球の破壊
  • 肝酵素上昇:肝障害の兆候
  • 血小板減少(血小板数低下):血小板減少症

妊娠高血圧症候群(子痙攣前症候群)の一形態と考えられますが、必ずしも前症候群が先行するわけではありません。

主な症状

症状は急速に進行し、個人差がありますが、代表的なものは次のとおりです。

  • 激しい頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 右上腹部の痛み
  • 足・手・顔のむくみ
  • 視力のぼやけ、光過敏
  • 倦怠感、混乱、痙攣

原因とリスク要因

正確な原因は不明ですが、以下のリスクが関連しています。

  • 妊娠高血圧症候群
  • 慢性的な高血圧
  • 腎臓疾患
  • 糖尿病
  • 肥満
  • 多胎妊娠

治療法

HELLP症候群は緊急の医療介入が必要です。主な治療は次の通りです。

  • 入院管理:母体と胎児の安全を確保するため、集中的にモニタリングします。
  • 分娩:可能な限り早期に出産することが最善です。妊娠週数が34週未満の場合は、胎児の肺成熟を促す薬剤投与が検討されます。
  • 薬物療法:血圧コントロール、痙攣予防、血小板増加を目的とした薬が使用されます。
  • 輸血:溶血や血小板減少に伴う赤血球・血小板の補充が必要になることがあります。
  • 血漿交換:重症例では、有害物質除去と肝機能改善のために血漿交換が行われることがあります。

予後

早期に適切な治療を受ければ多くの場合は回復が期待でき、母子ともに良好な予後が得られます。ただし、肝不全・腎不全・痙攣・脳卒中などの重篤な合併症リスクは残ります。

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