アルコールデトックスの概要と治療法

アルコール依存症の方が飲酒をやめる過程を「アルコールデトックス」と呼びます。アルコールは身体的・精神的に依存を形成するため、飲酒を中止すると身体的な離脱症状と強い精神的渇望が現れます。身体的症状は概ね7日以内に収まりますが、精神的な渇望はそれより長く続くことがあります。

デトックスとは

デトックスは、体内に残っているアルコールや有害物質を排除し、身体的依存を断ち切る急性期と、精神的依存を克服する回復期の二段階で構成されます。急性期は通常1週間程度で終わりますが、全体のデトックスプログラムは平均6週間ほど続くことがあります。

急性デトックス中に起こること

急性期では、アルコールと毒素が体外へ排出されます。飲酒を止めてから6〜12時間で、イライラ、不安、睡眠障害、頭痛、食欲不振、胃の不快感といった軽度の症状が現れます。12〜24時間後には幻覚などの重篤な離脱症状が出始め、24〜38時間で痙攣やけいれんが起こることもあります。48〜72時間までに、激しい幻覚、譫妄、高血圧、錯乱、発熱などが続くことがありますが、ほとんどの患者は約7日で症状が収まります。

急性デトックスを助ける薬剤

急性期の症状緩和には、処方薬が用いられます。代表的なものとしてベータブロッカー、ハロペリドール、ベンゾジアゼピン系薬、カルバマゼピン、フェニトイン、クロニジンなどがあります。

急性期終了後の取り組み

急性期が終わった後は、アルコールへの精神的依存を解消するためにリハビリテーションが必要です。ミーティングへの参加、個別・集団カウンセリング、教育プログラムなどを通じて、依存のメカニズムを理解し、対処法を身につけます。アルコール依存症匿名会(AA)などは、回復は生涯にわたるプロセスであると位置付けています。

入院デトックスと外来デトックスの違い

デトックスは入院(インパーソン)でも外来(アウトパーソン)でも受けられます。入院デトックスは、施設に滞在しながら完全にアルコールを断ち、医療スタッフの監視下で急性期を安全に乗り切ることができる点がメリットです。一方で費用が高くなることがデメリットです。外来デトックスは費用面で有利ですが、自己管理が求められます。

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