高標高がもたらす身体的影響

AMS(急性高山病)の物理的原因

人は海抜約1,200メートル(約4,000フィート)を超えると、酸素が薄くなるためAMSの症状が出始めます。標高が上がると気圧が下がり、空気中の酸素分子が少なくなるため、呼吸だけで十分な酸素を取り込むことが難しくなります。その結果、体は酸素不足の状態で機能せざるを得ません。また、低気圧により毛細血管からの液体漏出が起こることが知られていますが、正確なメカニズムは未解明です。

AMSの主な身体症状

症状は不快ですが、ほとんどは生命に直結しません。代表的なものは、激しい頭痛、めまい、食欲不振や食欲減退、睡眠障害、倦怠感、全身のだるさ、吐き気です。子どもは嘔吐を伴うことがあります。標高約3,000メートル(約10,000フィート)以上になると、認知機能が低下し、思考が鈍くなることがあります。低気圧による毛細血管からの液体漏出が脳や肺に水分がたまり、放置すると致命的になることもあります。

その他の身体的影響

高所では空気が乾燥しているため、脱水症状が起こりやすくなります。十分な水分補給が必要です。また、夜間の気温が急激に下がり、適切な防寒装備がないと低体温症になる危険があります。さらに、大気が薄いため紫外線が強く、日焼けや眼の障害が起こりやすくなります。

症状を悪化させる要因

脱水は頭痛などAMSの症状を悪化させます。アルコールや睡眠薬などの抑制剤は呼吸抑制を招き、症状を増幅させます。タバコの一酸化炭素は血中酸素量を低下させ、酸素不足をさらに深刻にします。心臓、肺、循環器系に疾患を抱える人は、より早く、かつ重い症状を示す傾向があります。

耳と聴覚 - 関連記事