破れた鼓膜とは何か?
鼓膜は耳の奥深くに位置する薄い膜で、鼓膜(たまねき膜)とも呼ばれます。内耳を保護し、音波を伝える重要な役割を担っています。鼓膜が破れると、膜に穴や裂け目ができた状態となります。破裂の原因はさまざまで、治療は穴の大きさや症状に応じて選択されます。
原因
- 中耳炎による圧力上昇:感染で液体がたまり、鼓膜が破れることがあります。
- 外傷:頭部や耳への強い衝撃、強い音響刺激、綿棒などの異物挿入が原因になることがあります。
- 気圧変化:スキューバダイビングや飛行機の離着陸時に急激な気圧差が鼓膜を破裂させることがあります。
症状
- 突発的な耳の痛み(破裂直後は激しい痛みがあり、破れた後は圧力が緩和されて痛みが軽減することがあります)。
- 聴力低下や耳鳴り。
- めまい、吐き気を伴うこともあります。
- 耳からの血液や膿を含む液体の排出。
- 症状が全く出ないケースもあります。
診断
- 耳鏡検査:医師がオトスコープで鼓膜の状態を直接確認します。
- 聴力検査:聞こえの程度を評価します。
- チャンパノメトリー:鼓膜の圧力反応を測定し、液体の有無や鼓膜の動きを評価します。
- 排出された液体の検査:細菌感染の有無を調べることがあります。
治療
- 抗生物質の投与:感染予防や治療のために処方されます。
- 自然治癒:多くの場合、数週間で自然に鼓膜は再生します。
- 鼓膜パッチ:2〜3週間経っても治らない場合、破れた部分に特殊なパッチを貼り、治癒を促す薬剤を併用します。
- 手術(鼓膜形成術):パッチでも改善しないときは、患者自身の皮膚片や腱膜を移植して鼓膜を再構築します。
予防
- 中耳炎は早期に治療し、鼓膜破裂のリスクを下げます。
- 飛行機の離着陸時はあくびや嚥下で耳圧を調整し、圧力差を和らげます。
- 大音量の環境ではイヤープラグを使用し、音圧による損傷を防ぎます。
- 綿棒や爪楊枝などの異物は絶対に耳道に入れず、耳掃除は専門医に任せましょう。
