コンタクトレンズ装着時のトラブル対処法

必要なもの

  • フルオレセイン(ナトリウムフルオレセイン)
  • コンタクトレンズ試用キット
  • スリットランプ
  • ケラトメーター
  • フォロプター
  • 予備レンズ(余剰レンズ)

手順

ソフトスフェリカルレンズ

  1. 乱視矯正が0.75ディオプトリー未満の単焦点処方の場合、ソフトスフェリカルレンズを選択し、角膜曲率計測に基づいて適切なベースカーブを決定する。
  2. レンズの動き、角膜上の被覆範囲、中心位置を評価する。レンズがきつすぎて瞬き時の動きが1/4 mm未満の場合はベースカーブを平坦にし、逆に緩すぎる場合はカーブを steep にする。
  3. 1週間の試用後に不快感がある場合は、別メーカーや別素材のレンズに変更し、保存料フリーの過酸化水素系保存液に切り替えて原因を除外する。

ソフトトリックレンズ

  1. トリックレンズの回転を評価する。レンズ上の角膜を時計の文字盤と見立て、12時が上部、3時・9時、6時の位置を確認する。
  2. 回転が左に10°の場合は軸に10°足す(LARS:左に足す、右に引く)ことで次回の試用レンズを調整し、手指で数度回転させて中心化させ、視力を確認する。
  3. 回転が20°以上、または1〜2週間の試用で不快感が続く場合は、別メーカーのトリックレンズを選択する。

ソフトバイフォーカルレンズ

  1. 近距離視力が確保できる最小のバイフォーカル度数から開始する。遠距離に軽度の遠視がある患者が適応しやすい。
  2. 診療室での装着は避け、検査結果に基づくレンズを患者に渡し、最低1週間(週末が望ましい)使用させる。脳が新しい視覚結合に慣れる学習期間が必要である。
  3. 優位眼を特定し、近距離視力が低下している場合は非優位眼のバイフォーカル度数を強める。また、遠距離度数にプラスパワーを加えて視力低下を防ぐことも検討する。
  4. 緩めたレンズでオーバーリフラクトを行う。バイフォーカル装着では微小な度数調整が大きな効果をもたらす。
  5. レンズの特性上、近距離と遠距離の視力がトレードオフになることを患者に説明し、期待値を適切に設定することで適合プロセスが円滑になる。

ベーシックRGP(ハード)レンズ

  1. 角膜曲率と眼鏡処方に基づき、初期のRGP試用レンズを選択する。必要に応じて局所麻酔滴を投与し、装着位置を確認する。レンズが下方に偏っている場合はベースカーブを平坦にするか中心厚を減らす。プラスレンズの場合はレンズレット化し、乱視が2.5 D以上ならバイトリックを選択する。上方に偏る場合はベースカーブを steep にし、中心厚を増やす。横方向に動く場合は直径を大きくするかベースカーブを steep にし、非球面デザインを検討する。
  2. ナトリウムフルオレセインを1滴滴下し、レンズ下の染料パターンを観察する。染料が均一に広がっていることが理想。頂点部がクリアで周辺がシールしている場合はベースカーブを平坦にし、頂点部が接触している場合は steep にする。中周辺が接触している場合は光学ゾーン径を小さくする。
  3. 瞬き時のレンズ動きを評価し、1/4 mm以上の動きがある場合はベースカーブを steep にする。レンズがくっつく場合は周辺カーブを平坦にする。視力が変動する場合はレンズ上で角膜曲率を再測定し、残留乱視があるか確認する。残留乱視がある場合はベースカーブを平坦にし、中心厚を増やすか光学ゾーン径を縮小、または低Dk素材へ変更する。

RGPマルチフォーカルレンズ

  1. 同時非球面設計(プログレッシブ型)と分割設計(フラットトップ型)のどちらが適するかを判断する。ADDが低く中間距離視力が重要、下まぶたが下リムバス以下の場合は同時非球面が適し、瞳孔が大きく近距離需要が高く、下まぶたがリムバス上にある場合は分割設計が適する。
  2. 診断用レンズは、眼鏡用バイフォーカル度数より0.5ディオプトリー強く設定して開始する。
  3. 同時非球面設計でレンズ下に気泡が見られる場合はベースカーブを平坦にする。全てのオーバーリフラクトは緩めたレンズで実施する。
  4. 患者が下を見る際にまぶたを持ち上げてレンズの上向き移動(トランスレーション)を確認する。上がらない場合は直径を大きくする。セグメントが高すぎる場合はプリズムを増やすかセグメント高さを下げる。回転が過剰な場合はベースカーブを平坦にし、プリズムを増やす。分割設計ではトランスレーションが成功の鍵となる。

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