ドライアイ専門医受診前に知っておきたい重要情報

ドライアイは慢性的な眼の疾患で、焼けるような痛み、充血、視力の変動などの症状が現れます。これらの症状を感じたら、すぐに眼科専門医の受診を予約しましょう。

主な原因は涙膜の調節異常です。涙の分泌が不足するか、蒸発が過剰になることで、目表面が乾燥します。

主な症状

米国国立眼研究所(NEI)によると、最も頻繁に報告される症状は「焼ける感覚」「充血」「刺激感」です。その他にも以下のような症状があります。

  • 刺すような痛み
  • 涙が過剰に出る
  • 目に粘液が見える
  • 砂が入ったような違和感
  • ぼやけた視界
  • 光に対する過敏性
  • コンタクトレンズ使用時の不快感

主な原因とリスク要因

最も一般的な原因は「マイボーム腺機能不全(MGD)」です。マイボーム腺から分泌される油分(メイボーム)は涙膜の安定化と蒸発抑制に重要な役割を果たします。油分の量や質が変化すると、涙膜が不安定になりドライアイが発症します。

NEIが挙げるリスク要因は次の通りです。

  • 加齢(特に50歳以降の涙分泌低下)
  • 女性ホルモンの変化(女性に多い)
  • 糖尿病、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群などの全身疾患
  • 心血管疾患・高血圧・うつ・アレルギー治療薬などの服用
  • コンタクトレンズの装着
  • 眼手術歴
  • 低湿度・乾燥した環境
  • 長時間のスクリーン使用や高視覚負荷の習慣
  • ビタミンAやオメガ‑3脂肪酸の欠乏

診察時には、これまでの健康状態や服用中の薬を詳しく伝えることが診断と治療計画の精度を高めます。

診断(ドライアイの検査)

NEIが推奨する主な客観的検査は以下です。

  • スリットランプ検査:拡大光で眼表面を観察し、染色液で涙量や分布を評価します。
  • シャンマーテスト:下まぶたに紙ストリップを置き、5分間の涙分泌量を測定します。
  • 涙破壊時間(TBUT):フルオレセイン染色後、瞬き後に涙膜が崩れるまでの時間を計測します。

治療の基本方針

目標は「安定した潤いのある眼表面」を取り戻すことです。第一選択として以下が行われます。

  • 既存の涙を保持する(例:涙点プラグ)
  • 自然な涙産生を刺激する
  • 人工涙液で潤いを補う

これらで効果が不十分な場合、専門医は次のような選択肢を検討します。

  • 高度な症例にはスカルラルコンタクトレンズ
  • 処方抗炎症点眼薬・軟膏
  • 涙点プラグによる排涙抑制
  • まぶたの位置矯正手術
  • 強光パルス(IPL)療法:低エネルギー光で涙膜の安定性を改善し、蒸発を抑えます。
  • 温熱パルス療法:マイボーム腺に温熱を加えて炎症を和らげます(研究は進行中)。

栄養とサプリメント

2022年のレビューでは、ビタミンA・ビタミンDのサプリメントが症状軽減に寄与する可能性が示唆されています。ただし、サプリは必ず医師と相談の上で使用してください。

外科的治療

重症例では以下の手術が選択肢に入ります。

  • 羊膜移植:生体組織を眼表面に貼付し、治癒と涙産生を促進します。
  • まぶた引き締め手術:まぶたのたるみを改善し、涙の蒸発を防ぎます。

コンタクトレンズとドライアイ

レンズは涙膜を乱すため、ドライアイと診断された場合はレンズの種類変更や一時的な装着中止を指導されます。

放置した場合のリスク

ドライアイは完治が難しいものの、早期発見と適切管理で快適さと生活の質を大きく向上させられます。放置すると以下の合併症が進行する恐れがあります。

  • 持続的な視界のぼやけ
  • 光過敏(フォトフォビア)
  • 結膜炎
  • 角膜瘢痕
  • 視力低下の可能性

処方された治療を継続することで、これらのリスクは大幅に低減します。

日常生活でできる対策

  • 連続した画面使用を適度に休む
  • 意識的にまばたきを増やす
  • 乾燥・風・煙の多い環境を避ける
  • 屋外ではラップアラウンドサングラスを着用
  • 室内の湿度を上げる(加湿器など)
  • 水分をしっかり摂取(1日8〜10杯)
  • 十分な睡眠(7時間以上)を確保

どの医師に相談すべきか

ドライアイはどんな医師が診ますか?

まずは検眼士(オプトメトリスト)に相談しましょう。必要に応じて眼科医(オフサルモロジスト)や角膜専門医へ紹介されます。成人は最低でも2年に1回の総合眼科検診が推奨されます。

検眼士はドライアイを治療できますか?

はい。検眼士はドライアイの診断、各種検査、処方薬(市販・処方)の指導が可能です。

眼科医はドライアイを治療しますか?

もちろんです。眼科医は軽症から重症まで幅広く対応し、必要に応じて高度な手術や特殊治療を実施します。

医師はドライアイ用の薬を処方できますか?

人工涙液で効果が不十分な場合、抗炎症点眼薬や軟膏、さらには外科的介入を提案することがあります。

ドライアイは一般的な慢性疾患ですが、早期に適切に対処すれば快適さと視力を保つことができます。早期治療は症状緩和を早め、長期的な視覚障害のリスクを低減します。

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