多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と卵巣がんの発生率は?

国立衛生研究所(NIH)によると、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、男性ホルモンが過剰に分泌されることで発症する女性の生殖系疾患です。過剰なホルモンは卵巣を刺激し、排卵を妨げると同時に、卵巣表面に液体で満たされた嚢胞が多数形成されます。ペンシルバニア州立大学の報告では、PCOSと卵巣がんの発生率に相関は認められていません。

PCOSの原因

メイヨークリニックの専門家は、PCOSの正確な原因は不明としていますが、下垂体からのホルモン分泌が過剰になることが一因と考えられています。遺伝的素因、インスリン過剰、胎児期の環境、低度の炎症なども関与するとされています。

主な症状

NIHによると、PCOSの症状には骨盤痛、過剰な体毛、脱毛や薄毛、脂性肌やにきびが含まれます。また、月経不順や無月経が多く、不妊や流産リスクの増加も報告されています。

治療法

PCOSに根本的な治療法はありませんが、症状緩和のための対策があります。経口避妊薬はホルモンバランスを整え、月経周期を正常化し、嚢胞の形成を抑制します。生活習慣の改善も重要で、メイヨークリニックは炭水化物の摂取を控える食事が効果的と指摘しています。

合併症

NIHは、PCOSが糖尿病、高血圧、心血管疾患などの合併症リスクを高めると述べています。ホルモン治療、定期的な運動、バランスの取れた食事がリスク低減に役立ちます。

PCOSと卵巣がんの関係

ペンシルバニア州立大学の報告では、PCOS患者は子宮内膜がんのリスクが高まる可能性がありますが、卵巣がんや乳がんの発生率が上昇するという決定的な証拠はありません。イタリア・ピサ大学の研究(2005年、Gynecological Endocrinology)も同様の結果を示しており、さらなる研究が求められています。

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