心内膜炎を放置したらどうなるか

治療しないと起こりうる重大な合併症

1. 心臓弁の損傷

心内膜炎は弁に炎症を起こし、瘢痕化、肥厚、穿孔などを招きます。その結果、弁の逆流や狭窄が生じ、血液循環が乱れ心不全に至ることがあります。

2. 脳卒中(塞栓性脳梗塞)

感染した弁面にできた血栓(vegetation)が剥がれ血流に乗って脳の血管を塞ぐと、急性の脳卒中を引き起こします。

3. 塞栓症全般

心臓から剥がれた感染性の小片や血栓は、血流に乗って全身へ飛散します。脳だけでなく、腎臓、脾臓、肺、皮膚などの血管が閉塞し、臓器ごとにさまざまな障害をもたらします。

4. 腎不全(糸球体腎炎)

心内膜炎に伴う免疫反応で腎臓の糸球体が炎症を起こし、重症化すると腎機能が低下し、透析や腎移植が必要になることがあります。

5. 心臓膿瘍

治療が遅れると、感染が心筋内部に膿をためた膿瘍を形成します。膿瘍は心筋をさらに破壊し、心不全や致命的な不整脈のリスクを高めます。

6. 全身感染・敗血症

菌が血流に乗って全身に拡散すると、発熱・悪寒・体重減少・倦怠感などの全身症状が出ます。さらに進行すると敗血症となり、臓器不全やショック、MULTIPLE ORGAN DYSFUNCTION SYNDROME(MODS)を引き起こす危険があります。

7. 敗血症(Sepsis)

感染が制御できなくなると、体全体が過剰な炎症反応を起こし、血圧低下や多臓器不全に至ります。迅速な治療が行われなければ致命的です。

以上のように、心内膜炎は放置すると致命的な合併症を連鎖的に引き起こします。早期診断と適切な抗菌療法が回復の鍵となります。

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