心臓手術の主な合併症と対策
出血
出血は心臓手術ではほぼ必ず起こります。手術後に一定量の出血があるのは通常で、手術内容によっては予想されます。しかし、過度の出血は生命に関わる重大な合併症です。過剰出血の原因は患者の状態や手術の種類によって異なり、止血が不十分な場合は再手術で血管を修復し出血を止めます。
心筋梗塞と脳卒中
心臓手術中や手術後に心筋梗塞が起こることがあります。手術は身体に大きなストレスを与え、心臓は酸素と血液の供給を余分に必要とします。血管が閉塞すると酸素不足となり、心筋が壊死し心筋梗塞につながります。
また、脳卒中も重大なリスクです。血栓や血管の破裂・閉塞により脳への血流が遮断され、言語障害、麻痺、最悪の場合は死亡に至ります。
心房細動
心房細動は心房の電気信号が乱れ、心拍が不規則になる状態です。心臓手術が原因で新たに発生したり、既存の心房細動が悪化したりします。症状としては脈が速くなる、胸の鼓動を強く感じるなどがあります。
心タンポナーデ
心タンポナーデ(心膜タンポナーデ)は、心膜腔に血液や体液がたまり、心臓が圧迫されて正常に動かなくなる緊急状態です。手術による心臓への負荷や血流の変化が原因で起こることがあります。速やかなドレナージや手術が必要です。
肺の合併症
心臓手術後に肺炎、胸腔内の血液・液体・空気の貯留などが起こり、呼吸不全に至ることがあります。術前に肺疾患を抱えている患者は特にリスクが高く、人工呼吸器や気管切開が必要になる場合があります。
これらの合併症は術前のリスク評価と術後の適切なモニタリングで予防・早期発見が可能です。
