歯周病と心臓病の関係

基本情報

歯周病は、軽度であれば歯肉炎(gingivitis)、重度になると歯周炎(periodontitis)と呼ばれます。歯肉炎は自覚症状が乏しく、歯科医院で初めて診断されることが多いです。いずれも歯周組織の疾患で、進行すれば歯槽骨の吸収や歯の喪失につながります(メリーランド大学医療センター)。

専門家の見解

メイヨークリニックは「口腔の健康状態は全身の健康を映す鏡」と述べ、口腔に現れるサインが全身の異常を示すことがあると指摘しています。歯周病は全身の炎症や感染のリスクを高め、他の臓器に影響を及ぼす可能性があります。

理論・仮説

米国歯周病学会(AAP)は、歯周病と心臓病の関連について以下のような仮説を提示しています。

  • 歯周病に棲む多数の細菌が血流に入り、冠動脈の脂質プラークに付着する。プラークは動脈硬化によって形成され、細菌が付着すると血栓ができやすくなり、冠動脈の閉塞や心筋梗塞を引き起こす可能性がある。
  • 歯周病による炎症が全身の炎症レベルを上昇させ、プラークの形成や進行を促進する。プラークが血管内径を狭め、血管の柔軟性を低下させることで、心臓は血液を循環させるために余計な負荷がかかる。

脳卒中との関係

同学会の報告によると、脳卒中や一過性脳虚血発作(TIA)を経験した患者は、対照群に比べて口腔内感染の有病率が高いことが示されています。歯周病は脳卒中のリスク因子の一つと考えられています。

考慮すべき点

メリーランド大学医療センターが引用した未公表の研究では、心臓病患者は歯周病にかかるリスクが1.5〜4倍に増加すると報告されています。これは、歯周病が心臓病の前兆であるだけでなく、逆に心臓病が歯周病を誘発する可能性も示唆しています。

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