拡張型心(拡大した心)とは?原因・症状・合併症・治療法
拡張型心(拡大した心)とは、心筋の肥大や心室の拡張により心臓のサイズが異常に大きくなる状態を指します。心臓が大きくなると血液のポンプ機能が低下し、様々な心血管系の疾患のサインとなります。医師は身体診察やX線、CT・MRIなどの画像検査で診断します。
種類
American Heart Associationによると、心筋が厚くなり拡大することを肥大型心(心筋肥大)と呼びます。心筋細胞が大きくなることで、通常サイズでは血液を十分に送り出すことが困難になるためです。
心臓が拡張する(拡張型心)場合もあり、これは心筋が損傷した結果として心室が拡がることを指します。
原因
メイヨークリニックによれば、高血圧、心臓弁膜症、不整脈、肺性高血圧が主な原因です。先天性心疾患も拡大の要因となります。
その他、貧血、甲状腺機能低下症・亢進症、妊娠、肥満、過度な運動、体内の過剰な鉄やタンパク質沈着も心臓を拡大させます。
心筋梗塞、うっ血性心不全、拡張型心筋症による心筋の損傷も拡張を引き起こします。
症状
拡大した心臓は息切れ、めまい、異常な心拍感覚を伴うことがあります。また、体内に水分がたまりむくみ(浮腫)を起こすこともあります。多くの人は無症状のまま発見されることが多いです。
合併症
主な合併症には心不全、血栓、心雑音、心停止、失神、突然死があります。心筋や心臓弁が弱くなることで、重篤な心疾患リスクが高まります。
治療法
治療は根本原因に応じて薬物療法や外科手術が行われます。心筋が弱い場合は、ACE阻害薬、ARB、β遮断薬で血圧を下げ心拍出量を改善します。ジゴキシンで心拍出を高め、利尿薬で体内のナトリウム・水分を減少させます。
薬物で効果が不十分な場合、左心室と右心室の収縮を同期させるペースメーカーや心再同期療法(CRT)が用いられます。弁膜の異常が原因の場合は、人工弁や豚弁、人弁による弁置換手術が行われます。
最終的に、上記すべてが無効な場合は心臓移植が検討されます。これは生命が危機的な状態にある患者に限られます。
