心臓弁の疾患と合併症
心臓が血液を送り出す際、血液は心房から心室へ流れます。その間にあるのが心臓弁です。右心房と右心室の間には三尖弁、左心房と左心室の間には僧帽弁があります。右心室と肺動脈をつなぐ肺動脈弁は、酸素の少ない血液を肺へ送る主要な経路です。これらの弁が弱まると、血液が正しく循環せず、全身の組織への血流が悪化します。
疾患
- 弁の逆流(レギュレーション不全): 弁が完全に閉じず血液が逆流し、心臓に負荷がかかります。
- 狭窄(ステノーシス): 弁が硬くなり血流が妨げられ、心臓が血液を送り出すために余分に働かなければならなくなります。
症状
- 息切れや呼吸困難
- 胸部の圧迫感や痛み
- 不整脈(胸のざわめき)
- 頭痛、倦怠感、めまい、血圧上昇
- 三尖弁障害がある場合、肝臓への血流低下で腹部痛や肝機能障害が見られることがあります。
原因
- リウマチ熱や梅毒などの感染症が過去に原因となることがありますが、現在は米国では稀です。
- 遺伝性の先天性欠損や加齢による弁の変性。
- 心筋梗塞後の二次的な弁損傷。
診断
- 医師による聴診で心雑音を確認。
- 心電図(ECG)で心筋の電気活動を評価。
- 胸部X線で心臓拡大や肺うっ血の有無を確認。
- 必要に応じてエコー(超音波検査)やCT・MRIで詳細な弁の状態を画像化。
治療
- 軽度の症例は経過観察と定期的なフォローアップ。
- β遮断薬やカルシウム拮抗薬で心拍数や血圧をコントロールし、症状を緩和。
- 重度の場合は弁の修復手術や人工弁置換術が必要です。
