C型肝炎ウイルスの構造と感染メカニズム
ヘパドウイルス科フラビウイルス属に属するC型肝炎ウイルス(HCV)は、エンベロープを持つ一本鎖RNAウイルスです。ウイルス粒子(ビリオン)は宿主細胞の膜から形成された脂質層に、E1・E2という2種類の糖タンパク質が埋め込まれています。
外部構造
- ウイルスの最外層は脂質(脂肪)で構成されたエンベロープで、宿主細胞の膜から取得されます。
- エンベロープにはE1とE2の2つの糖タンパク質が存在し、細胞受容体への結合に重要です。
- ビリオンの直径は約30〜60nmです。
内部構造
- エンベロープの内側には核カプシドがあり、コアタンパク質(p21)から構成されています。
- 核カプシドはウイルスの遺伝情報である一本鎖RNAを包み込みます。
感染過程
- HCVは肝臓の細胞(肝細胞)に感染します。
- E1・E2糖タンパク質が宿主細胞表面の受容体に結合し、ウイルスが細胞内に取り込まれます。
- 取り込まれたビリオンは解離し、コアタンパク質が切断されてRNAが細胞質に放出されます。
増殖(複製)
- ウイルスRNAとウイルス・宿主酵素が相互作用し、宿主リボソームで新しいウイルスタンパク質が合成されます。
- 合成されたRNAとタンパク質は新たなエンベロープ(宿主細胞由来)に再包装され、次世代ビリオンが形成されます。
影響と治療
- 新しいビリオンは他の肝細胞へ感染し、急性から慢性まで様々な感染状態を引き起こします。
- 慢性C型肝炎の治療にはインターフェロンとリバビリンの併用が一般的に用いられます(米CDC)。
