HIVの概要と症状

概要

HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、最終的に致命的な免疫不全症候群であるAIDS(後天性免疫不全症候群)へと進行します。ウイルスは体の免疫系を攻撃し、時間とともに弱体化させます。その結果、通常は軽症で済む肺炎などの感染症が致命的になることがあります。

初期症状

感染直後は症状が現れないか、風邪に似た軽い症状が出ます。主な症状は以下の通りです。

  • 発熱
  • 頭痛(時間とともに頻度・強さが増す)
  • リンパ節の腫れ
  • 後期に見られる赤い発疹

進行期の症状

ウイルスの進行速度は個人差がありますが、次第に以下のような症状が顕在化します。

  • 便秘と下痢が交互に起こる
  • 発疹部の潰瘍や傷口
  • 咳が悪化する
  • 原因不明の体重減少
  • 安静時でも息切れ
  • 夜間の過度な発汗

合併症・感染症

免疫が低下すると、さまざまな感染症に罹りやすくなります。代表的なものは次の通りです。

  • 結核
  • 細菌性肺炎
  • 肝炎
  • 非ホジキンリンパ腫
  • 消耗症候群(体重の10%以上の急激な減少)
  • その他の細菌・真菌・ウイルス感染症

予防と治療

近年、HIV治療は大きく進歩しました。抗レトロウイルス薬によりウイルスの増殖を抑え、AIDSへの進行を遅らせることが可能です。ただし、現在のところ根本的な治癒薬はなく、治療はウイルスの抑制と合併症の管理に重点が置かれます。

感染リスクを減らすための主な対策は、コンドームの使用、注射器の共有を避ける、血液製剤の安全管理です。リスクがあると考えられる方は、血液検査による早期診断が重要です。

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