幼児の成長ホルモン(HGH)とは?欠乏症の原因・診断・治療法
成長ホルモン(HGH)とは
成長ホルモンは、脳のすぐ下にある下垂体から分泌されるたんぱく質で、血流を通じて肝臓に届きます。肝臓はインスリン様成長因子‑1(IGF‑1)を産生し、体全体の成長を促進します。成人でも骨密度やコレステロールの調整など、体の維持に重要な役割を果たします。
成長ホルモン欠乏症(PGHD)
下垂体が十分なHGHを産生できない場合、幼児期に「小児成長ホルモン欠乏症(PGHD)」となります。出生時は正常な体重でも、出生後3〜9か月で成長が停滞し始め、歯の萌出が遅れる、体脂肪が過剰に蓄積されるといった症状が現れます。
原因と診断
遺伝的な欠陥、出生時の低酸素状態、脳・肝臓・下垂体を侵す疾患などが原因と考えられます。診断は身長・体重の測定、血液検査によるホルモン値の確認、X線による骨年齢の評価などを総合的に行います。
治療法
欠乏が確認されたら、合成成長ホルモンを毎日皮下投与します。早期に治療を開始すれば、平均的な身長に近づくことが期待できます。注射は医師の指導のもと、保護者が自宅で行うことも可能です。
注意点・副作用
治療中は定期的に身長・体重を測定し、医師の成長評価を受けることが重要です。合成成長ホルモンの副作用として、手足のむくみ、嘔吐、頭痛、視覚障害、筋関節痛、耳炎などがあります。また、正常な子どもに投与すると、骨や血管の過形成、高血圧などのリスクがあります。治療終了後も成人期に追加投与が必要かどうかの評価が必要です。
