PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と避妊治療のポイント
PCOSとは?
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、妊娠可能年齢の女性に最も多く診断されるホルモン障害のひとつです。卵巣に多数の嚢胞ができ、テストステロンなどの男性ホルモン(アンドロゲン)が過剰になることが特徴です。
アンドロゲンが高いと、にきびや顔・胸・背中・首の異常な体毛、脱毛、そして不妊など様々な症状が現れます。月経が不規則・少なすぎることも一般的です。
PCOSは単なる不妊の問題にとどまらず、心血管疾患、子宮内膜がん、インスリン抵抗性(糖尿病へ進行するリスク)など、他の健康リスクを高めます。根本的な治療法はありませんが、食事と運動による生活習慣の改善が合併症予防に重要です。たんぱく質・全粒穀物・野菜・果物中心の食事と、週3~4回、30〜60分の有酸素運動を目指しましょう。
経口避妊薬とPCOS
月経周期が年に8回未満になる場合は、医師に相談してください。月経がないと子宮内膜がエストロゲンにより過剰に増殖し、子宮内膜がんのリスクが上がります。経口避妊薬は子宮内膜を薄く保ち、毎月の出血でリスクを低減します。
経口避妊薬はPCOS女性に最も頻繁に処方される薬です。月経の規則化だけでなく、症状の軽減にも効果があります。特にアンドロゲンレベルを下げることで、にきびや過剰な体毛、脱毛の改善が期待できます。
ピル服用時の注意点
- 35歳以上、喫煙者、血栓症の既往がある方はピル使用を避けるべきです。必ず医師に告げてください。
- 血圧や血中電解質が上昇することがあります。必要に応じて定期的な検査を受けましょう。
- ピルは性感染症(STI)を防げません。パートナーが複数いる場合はコンドームなどの追加避妊を必ず使用してください。
- 毎日同じ時間に服用し、服用を忘れないようにしましょう。服用を忘れた場合は、パッケージの指示または医師・薬剤師に相談してください。
- 抗生物質など一部の薬剤はピルの効果を弱めることがあります。他の薬を服用する際は必ず医師または薬剤師に確認してください。
